「体重はそれほど多くないのに、下腹だけがぽっこり出ている」「腹筋をしても、なかなかお腹が凹まない」――こうしたお悩みは、脂肪だけでなく、姿勢や骨盤の傾きが関係していることがあります。
もしかすると、がんばり方が合っていないだけかもしれません。この記事では、理学療法士の院長が、下腹ぽっこりの原因と、壁を使った30秒のセルフチェック、自宅でできる体操をお伝えします。
- 下腹がぽっこりする主な原因
- 骨盤の傾きのセルフチェック
- 腹筋運動だけでは凹みにくい理由
- 自宅でできる体操
下腹がぽっこりする主な原因
脂肪だけが原因とは限りません。「姿勢」と「お腹の奥の筋肉」も大きく関係します。
| 原因 | 特徴 |
|---|---|
| 脂肪 | 内臓脂肪や皮下脂肪がたまっている。体重や腹囲の増加をともなうことが多い |
| 姿勢・骨盤の傾き | 反り腰や猫背で骨盤が傾き、お腹が前に押し出される・たるんで見える |
| お腹の奥の筋肉の働き | お腹をコルセットのように支える筋肉がうまく使えず、お腹が前に出やすい |
| お腹の張り・便秘 | 腸の動きがにぶく、ガスや便がたまってお腹が張る |
体重が多くないのに下腹だけが気になる方は、姿勢や骨盤の傾き、お腹の筋肉の使い方が関係していることがよくあります。
▼ では、骨盤が傾くと、なぜお腹が出るのでしょう?
骨盤の傾きと下腹の関係
骨盤が前に傾く(反り腰)
腰が反って、お腹が前に突き出たような姿勢に。お腹の筋肉が引き伸ばされて働きにくくなる
骨盤が後ろに傾く(猫背)
背中が丸まり、お腹の筋肉がゆるんだ状態に。下腹がたるんで前に出て見える
かんたんセルフチェック
壁を使ったチェック
- かかと・お尻・背中・後頭部を壁につけて立つ
- 腰と壁のすき間に手を入れてみる
- 手のひら1枚分がちょうどよい目安
- こぶしが入るほどすき間がある:骨盤が前に傾いた反り腰の傾向
- すき間がほとんどない/背中が壁につきにくい:骨盤が後ろに傾いた猫背の傾向
あくまで目安です。腰に痛みがある方は、無理に壁につけようとしないでください。
▼ 「じゃあ腹筋をがんばればいい?」…じつは、そうとも限りません
腹筋運動だけでは、下腹は凹みにくい
「お腹を凹ませたいから腹筋運動」と考えがちですが、腹筋運動だけでお腹の脂肪だけを狙って落とすのは難しいといわれています。また、姿勢や骨盤の傾きがそのままだと、筋肉が正しく使われず、反動で腰を痛めてしまうこともあります。
下腹のケアは、姿勢を整える・お腹の奥の筋肉を使えるようにする・全身を動かす習慣をつくるの3つを組み合わせることが大切です。
自宅でできる体操
寝る前に、仰向けのままできる体操を2つ。合わせて3分ほどです。
1. お腹の奥を使う呼吸
ドローインのやり方
- 仰向けで膝を立て、お腹に手をあてる
- 鼻から息を吸って、お腹をふくらませる
- 口からゆっくり息を吐きながら、おへそを背中に近づけるようにお腹を引き込む
- 引き込んだまま、浅い呼吸で5秒キープ。5〜10回くり返す
2. 骨盤をゆらす体操
骨盤を前後に動かす体操
- 仰向けで膝を立てる
- 息を吐きながら、腰を床に押しつけるように骨盤を後ろに傾ける
- 息を吸いながら、腰と床の間にすき間をつくるように骨盤を前に傾ける
- 痛みのない範囲で、ゆっくり10回くり返す
反り腰の方は、太ももの付け根の前側が硬くなっていることがよくあります。片膝立ちになり、お尻を軽く締めて体を前に移動させ、太ももの付け根の前側を20〜30秒伸ばすストレッチもおすすめです。
腰や股関節に痛みが出る場合は中止してください。産後の方や、お腹に力を入れるとお腹の真ん中が盛り上がる方は、自己流の腹筋運動は控え、専門家に相談しましょう。
下腹は「腹筋が弱いから」と思われがちですが、実際に見てみると、骨盤の傾きや呼吸の浅さが原因になっていることがよくあります。自分がどのタイプか、一度チェックしてみてくださいね。
今日からやってみること
- 壁を使って、骨盤の傾きをチェックしてみる
- 寝る前に、お腹の奥を使う呼吸を5回
- 座るときに、骨盤を立てることを意識する
かんだ整体院の骨盤矯正ダイエット
かんだ整体院では、理学療法士が骨盤の傾きや姿勢、お腹まわりの筋肉の使い方を確認し、骨盤の調整と体の状態に合わせた運動、生活習慣のアドバイスを組み合わせた「骨盤矯正ダイエット」を行っています。
よくある質問
腹筋運動を毎日すれば、下腹は凹みますか?
腹筋運動だけで下腹の脂肪だけを落とすのは難しいといわれています。姿勢の見直しやお腹の奥の筋肉を使う練習、全身の運動や食事と組み合わせることが大切です。
5キロ痩せれば、下腹も凹みますか?
脂肪が原因の場合は、体重が減ることで下腹まわりもすっきりすることがあります。ただし、姿勢や骨盤の傾きが原因の場合は、体重が減っても下腹が出て見えることがあります。
骨盤矯正だけで下腹は凹みますか?
骨盤矯正は、姿勢を整え、お腹の筋肉を使いやすくするためのサポートです。結果には個人差があるため、運動や生活習慣と組み合わせてご提案しています。
まとめ
下腹のぽっこりは、脂肪だけでなく、骨盤の傾きや姿勢、お腹の奥の筋肉の使い方が関係していることがあります。腹筋運動だけに頼らず、姿勢を整える体操と全身を動かす習慣を組み合わせて、無理なく続けていきましょう。
参考文献
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(筋力トレーニングについて)
https://www.mhlw.go.jp/content/001195869.pdf

