鏡を見たとき、ふと口元のシワに目がいく。指でそっと頬を持ち上げて、「ここが上がっていたらな……」と想像してみる。そんなことはありませんか。
40代に入って、ほうれい線や口元の影が気になり始めた。美容整形も頭をよぎるけれど、身体にメスを入れたり注射をしたりするのは、やっぱり不安。——そう迷っている方は少なくありません。
決める前に、ひとつ知っておいてほしいことがあります。
この記事では、理学療法士の視点から、論文でわかっている「頭蓋骨の老化」をやさしく解説します。そのうえで、選択肢のひとつとして、かんだ整体院の頭蓋骨矯正をご紹介します。
- 顔の土台「頭蓋骨」とたるみの関係
- 論文でわかった、顔の骨の年齢変化
- 今日からできる骨のセルフケア
- かんだ整体院の頭蓋骨矯正の考え方
口元のシワ・ほうれい線の原因は「肌」だけではない
顔を「テント」にたとえると、わかりやすくなります。骨は支柱、肌はテントの布です。支柱が少しずつ細くなると、布はたるみ、しわが寄ります。
たとえば、若いころは目鼻立ちがくっきりした美人だった人が、年齢を重ねて「まるで別人」のような印象になっていることがあります。よく見ると、変わっているのは肌のシワだけではありません。目のくぼみが深くなり、頬やあごのラインも変わっています。それは、テントの支柱にあたる「骨」が変化してきたサインかもしれません。
ぜひ一度、ご自身の20代のころの写真と、今の顔を見比べてみてください。
- 目の下や、まぶたの上のくぼみ
- 頬の高い位置のふくらみ
- あごから耳へのフェイスライン
「シワが増えた」というより、「顔の形そのものが変わった」と感じる部分があるのではないでしょうか。
実はこの「骨の変化」は、研究でも確かめられています。海外の形成外科の研究では、顔の骨は年齢とともにやせていくことがわかっています。そこに脂肪や筋肉の変化が重なって、シワやたるみになるのです。
仕組みがわかれば、「自分でできること」と「専門家に頼むこと」を、落ち着いて選べます。
顔の土台「頭蓋骨」が変わると、たるみにつながる
顔の筋肉や脂肪、皮膚は、すべて頭蓋骨という土台の上にのっています。そのため、土台の骨が変わると、上にのっている組織にも順に影響が出ます。
目のまわり・頬と上あご・あご
靭帯がゆるむ・脂肪が下がる・筋肉がこわばる
シワやたるみとして目に見えるのは最後の段階です。その奥では、土台の骨から変化がつながっています。
頭蓋骨は老化する|論文でわかった顔の骨の変化
米国の形成外科医ショウ(Shaw)らは、若年・中年・高齢の男女の顔をCTで撮影し、骨の形を比べました。その結果、顔の骨は年齢とともに形が変わり、小さくなっていくことが報告されています。変化が大きいのは、次の3つの部位です。
① 目のまわり:目のくぼみが広がる
眼球がおさまる骨のくぼみ「眼窩(がんか)」は、年齢とともに広がっていきます。まぶたの上のくぼみや、目の下の影が目立つようになるのは、そのためです。
② 頬と上あご:ほうれい線を支える「上あごの骨」が後ろに下がる
上あごの骨(上顎骨:じょうがくこつ)や、鼻の両わきの骨は、年齢とともに奥へと引っ込んでいきます。
この骨は、頬の脂肪や皮膚を下からのせている「棚」のようなものです。棚が奥に引っ込んで小さくなると、のせきれなくなった頬の組織が下へずり落ちます。ずり落ちた頬が口元の上にかぶさるように重なり、その境目が「ほうれい線」として深く見えるのです。
③ あご:フェイスラインの土台がやせる
下あごの骨も、年齢とともに小さくなります。あご先やフェイスラインがぼやけて見えるのは、肌だけでなく、この骨の変化も関わっています。
また、女性は男性より早く、中年期から変化が出やすいこともわかっています。40代で「急に顔が変わった」と感じるのは、このためかもしれません。
骨がやせて土台が小さくなると、その上の組織にも変化が及びます(Mendelson・Wong、2012年)。
- 靭帯:皮膚を骨につなぎとめる「支持靭帯」がゆるむ (Furnas、1989年)
- 脂肪:区画ごとに分かれた顔の脂肪が、支えを失って下がる (Rohrich・Pessa、2007年)
- 筋肉:表情筋が常に少し縮んだ状態になりやすい (Le Louarn、2007年)
骨そのものの老化は、今のところ整体やマッサージで元に戻せるものではありません。だからこそ、骨の健康を保つことと、骨についている筋肉をよい状態に保つことが大切です。
頭蓋骨の老化に備える|今日からできるセルフケア
- 適度な日光浴
骨の健康に欠かせないビタミンDは、日光を浴びることで体内でつくられます。国立環境研究所の試算では、必要な時間は夏なら数分、冬は20分以上とされています。顔は日焼け止めで守り、手のひらや腕に日を当てるのがおすすめです。 - 骨を意識した食事
カルシウム、ビタミンD、たんぱく質をしっかりとりましょう。女性は閉経前後、女性ホルモンの減少とともに骨量が減りやすくなります。 - 骨に負荷がかかる運動
ウォーキングなど、骨に適度な負荷がかかる運動を続けましょう。
骨密度が気になる方は、健康診断や医療機関での検査もあわせてご検討ください。
もうひとつの選択肢|整体(頭蓋骨矯正)でできること
かんだ整体院の頭蓋骨矯正は、頭や顔まわりに手でやさしくアプローチする施術です。頭蓋骨についている筋肉のこわばりと、その背景にある姿勢や生活習慣に着目し、頭や顔まわりが軽く、すっきり感じられる状態を目指します。
顔だけでなく、頭・首・肩までみる
くいしばりに関わる咬筋(こうきん)や、こめかみの側頭筋(そくとうきん)は、頭蓋骨についている筋肉です。また、スマートフォンやデスクワークで頭が前に出る姿勢が続くと、首や肩の筋肉が緊張しやすくなります。
そのため当院では、顔まわりだけでなく、頭・首・肩までをひとつながりとして確認し、やさしい力で緊張をゆるめていきます。すっきりとした印象を目指す、心地よい施術です。
理学療法士が、生活習慣まで一緒に見直す
院長は、病院や在宅リハビリで延べ一万人の方に関わってきた理学療法士(国家資格)です。施術だけで終わらせず、次のようなことも一緒に確認します。
- 片側ばかりで噛む・頬杖をつくなどのくせ
- デスクワークやスマートフォンを使うときの姿勢
- ご自宅でできるセルフケア(筋肉のゆるめ方、姿勢の整え方)
※施術の感じ方には個人差があります。病気の治療や、骨格の形の変化をお約束するものではありません。
参考文献
- Shaw RB Jr, et al. Aging of the facial skeleton: aesthetic implications and rejuvenation strategies. Plast Reconstr Surg. 2011.(PubMed)
- Mendelson B, Wong CH. Changes in the facial skeleton with aging. Aesthetic Plast Surg. 2012.(PubMed)
- Furnas DW. The retaining ligaments of the cheek. Plast Reconstr Surg. 1989.(PubMed)
- Rohrich RJ, Pessa JE. The fat compartments of the face. Plast Reconstr Surg. 2007.(PubMed)
- Le Louarn C, et al. Structural aging: the facial recurve concept. Aesthetic Plast Surg. 2007.(PubMed)
- 国立環境研究所「ビタミンD生成に必要な日照時間」2013年(資料)

骨の老化そのものは止められませんが、日々の習慣や筋肉の状態は、今日から整えていくことができます。